ニーナとうさぎと魔法の戦車 3

戦車乗りの少女・ニーナと彼女の所属する戦車隊・首なしラビッツのお話の3冊目。今回は、前巻で登場したアリスト言う少女がラビッツの皆と共同生活を送る事になる展開。しかしアリスはラビッツのメンバーを恩人と思っていて、一歩引いた接し方をする...と言う感じに話が始まります。

少々微妙な1冊でした。いくら何でも話の展開が都合良過ぎる...と思ってしまいました。アリスはとある事情から軍に追われていて、犯罪者として世論を巻き込んで糾弾される状況に追い込まれるのですが、その状況のひっくり返し方がどうにも。元々追われている事情は言いがかりだし、アリス本人はとても良い子。本当は嫌われるような理由なんて無い以上、最後にハッピーエンドが待つ展開は良かったのですが...。こんな簡単にひっくり返るものなのかなぁと思ってしまうと、素直に喜べない内容でした。
軍のやり方も強引だし、そんな強引な軍をコロッと信じてしまう世論。だからこそ、ラビッツの、そしてアリスの活躍を目の当たりにすれば意見を変えるのは当然なのかもしれませんが...。アリスの活躍が目覚しい物だった事は紛れも無い事実だし。にしても、こうもスムーズに良い方に話が進むと、ちょっと拍子抜けしてしまう。
しかしエルザとクーのコンビは良いですね。強気だけどヘタレなエルザと、のほほんとしているけれどエルザに対しては強いクー。1人1人も良いんですが、2人揃っている時が大好き。特にエルザが良いなぁ。クーと寄り添っている時とか、普段とのギャップもあって好き過ぎる!!