神なる姫のイノセンス 4

「王の声」と言う特殊能力を持つ主人公に愛情を注いで貰わないと、影に堕ちてしまう「ヒメ神」候補のヒロイン達。そんなヒロイン達を双子の妹の命令で1人ずつ主人公が攻略していくラブコメの4冊目。今回は、7人いると言われているヒメ神候補の女の子の内、6人と共に無人島へと遊びに行く展開。

面白かったです。ラブコメ一辺倒にならず、シリアスな展開が結構な割合を締めている所が良い感じ。と言うか、ヒロインたちは主人公から愛情を注いで貰わないといけない、と言う設定なので、ほぼハーレムは出来上がり。しかも基本的にはその設定を嫌っているヒロインもいないので、ラブコメとしては仲良くなっていく過程を楽しみようが無い状況なのですが...そこに入ってくるシリアス展開が良いですね。
これまでも所々にシリアスな展開が多かったシリーズですが、今回は一つの転換点だったように思います。女神、ヒメ神、影ヒメ。このシステムは一体なんなのか? ヒメ神候補はこの状況を運命として受け入れるしかないのか。根本的な所に疑問を抱き、そこへと斬り込んでいく。そう言うものだ...と思って読んでいた自分としては、こうした部分にスポットを当ててキチンと話を進めていく所が好印象です。かなみ派でしたが、こんな展開になるとハルカさんがどうなるのか、凄く気になる。続きが楽しみ。