ココロコネクト ミチランダム

不可解な現象に毎回巻き込まれ、人間関係が拗れたりくっついたりする男女5人のお話、シリーズ4冊目。
今回は心の中で思った本音が、その感情と共に相手に伝わってしまう現象に巻き込まれた5人。毎回毎回、これ以上の青春話なんてあるのか? と言うぐらいストレートに青春をしているのですが、巻を追う毎にそれを上回る話になるのが素晴らしいです。今回も良かった。
いつもはその現象に対してどうやり過ごすか...と言う所に最初は重点が置かれていたのですが、今回は最初からメンバー同士の人間関係がメイン。特に伊織が最初から危ない感じになっていてヒヤヒヤしながら読んでいました。
本音がダダ漏れになるって凄く怖い事。例えどれだけ仲の良い人間を相手にしても、表に出さない感情はあるはずで、それがいつさらけ出してしまうのか? と考えると、ストレスの溜り方は尋常じゃ無かったと思います。伝わったのは本音の一部でしか無いので、誤解が誤解を招き、ドンドン話が拗れていく展開が辛い。そんな状況で伊織に告白した太一、それを知った稲葉の動揺。そこで伝わってしまった本音は取り消せないけれど、自ら孤立を選ぶ伊織に対して、全力でアプローチを続けるメンバーを見て、本当に大切にしている仲間たちなんだなと改めて思いました。稲葉のやり方、凄いな。前に太一がやった事を伊織にもしているんだけど、太一を前にその告白は...流石です。しかし稲葉さん可愛過ぎた。終盤とかニヤニヤが止まらん!!

と言う訳で、とても満足な1冊でした。フウセンカズラはなにか企んでいるよう。次の巻からは少し話の進み方が変わるのでしょうか? 何にせよ、楽しみです。