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冴木忍の新シリーズ。主人公・パールは貿易商の娘・ミルドレッドの家庭教師として雇われた女の子。初めてミルドレッドの屋敷に上がった時、妖精が飛んでいるのを目撃。この屋敷には何かある? と思いミルドレッドに聞いてもはぐらかされるだけ。そんな中、とある貴族の夜会に招待され...と言う感じで話が進みます。
とっても冴木忍の感じがする作品でした。主要登場人物が女の子2人。お嬢様タイプでほぼ常に上から目線なミルドレッドと、彼女の性格とはソリが合わないものの、「お金のため生活のため...」と我慢する主人公のパール。そしてパールにはちょっとだけ特殊な力があって...と、どこからどう読んでも冴木忍。特に主人公のがめつさには、安心すら覚えます。全体的に地味めな展開が多いのもの、「あーいつも通りだ」と、それすら読んでいて落ちつくし。これは楽しめそうなシリーズです。
夜会で起きた事件を中心に話が進みますが、この巻はまだ導入? な感じで、謎は幾つか残ったまま。ラストで明らかになるかと思いきや、次の巻以降に持ち越されました。どうなるかちょっと楽しみ。何冊のシリーズか分かりませんが、暫く追いかけようと思います。