神曲奏界ポリフォニカ リベレーション・ブラック

『ポリ黒』新刊。ホテルで起きた殺人事件を通して、マティアの過去がクローズアップされた内容でした。
事件の方は犯人がすぐに分かるので、正直それほど思い入れは無いんですが...ラストの展開が本当に素晴らしい。今回のお話は、このラストのためだけにあったと思うぐらい。普段は冷静なマティアが物凄い勢いで感情を表に。まさかこんな展開になるとは思いもよらず、読んだ時には本当に驚きました。普段とのギャップが大きいが故、より一層その声が心に刺さります。

このシリーズ、最後の1文で綺麗に締まる事が多いんですが、今回はその1文に本気でイラッとしました。直前までは凄く良い話で読後感も良く終わるかと思っていたんですが、最後の最後でひっくり返された気分。と言っても別に作品自体に腹が立った訳では無く、とあるキャラへの怒りなんですが...読めば多分分かります。今更それでどうにかなるとでも? と言う思いがどうしても無くなりません。マティアの気持ちを考えるとなぁ。

と言う訳で、面白かったけど腹も立った1冊でした。なんとも複雑な所ですが、それだけ感情移入して読めるのはやっぱり楽しい。今回はマティアとマナガの過去編の1冊目だそうで、後2冊、過去編があるそうです。次はマナガ方面かな? 楽しみです。でも、マナガの裸エプロンは勘弁...。