哀しみキメラ

電撃の新人さんその2。第12回電撃小説大賞・金賞受賞作です。
主役はエレベータでたまたま乗り合わせた4人の男女。エレベータ内で突然、瀕死の化け物と融合してしまう。超常の力を手に入れた代わりに、通常の食事とは別に霊的な<モノ>を食べねば飢えてしまう体となった4人は、<モノ>祓い師の仕事を手伝うことで、己の食欲を満たすことにしたが...。
こんな感じ。突然身に振りかかった災難のため、これまでの生活とは決別して生きる姿を描いているですが...あんまり趣味に合いませんでした。
霊的な<モノ>と言うのは何も化け物だけではなく、人間を魂ごと食べる事でも補給可能と言う設定。主人公たちは、人を食べないよう、なるべく人との関わりを絶つように、家族や友人たちとも別れて暮らすようになるんですが、最後まであんまり救いの無い展開で、読んでてやるせない気分に。タイトル通り哀しいお話でした。
きっかり完結しているので、続編は無さそうですが...もし出たらどうしようかなー。