リバーズ・エンド after days

リバーズ・エンド』の後日談をまとめた一冊。直人と七海と拓己の話が各一話ずつ収録されてます。どれをとっても良い作品でした。
まず第一話。本編中では直人ってあんまり好きになれなかったんだけど、この短編は凄く気に入りました。不器用だけど実は良い奴、みたいな話はツボです。遥との関係も、不器用ながらも一生懸命に展開していくんだろうなぁと想像すると、それだけで顔がにやけて来ます。面白かった。
第二話は七海の話。このキャラ一番好きだったので、幸せになっていると良いなぁと思っていたのですが...そうだよなー、そう簡単に割り切れんよなー。七海の現状に少し悲しくなりつつも、少しは前に進もうとしているような雰囲気で書かれていたので、この後幸せになる事でしょう。と言うか、なって欲しい。
んで第三話は、拓己と唯の後日談。拓己の葛藤に一つの決着が着いて、これにて完全完結といったところでしょうか。この二人がチグハグなままだと、なんか完結って感じじゃないし。良かった良かった。
この『リバーズ・エンド』、4巻までは面白くって好きなのですが、最終巻である5巻が自分には...に感じられてしまっていて、とても残念な思いをした作品です。しかしこの後日談読んで、かなり救われた気分。この作家さんはこうした現代物の方が面白いと思う。いや、本当に良かった。
なんか「良かった」を連発してますが、それだけ安心したという事で。この調子で『半分の月が昇る空』の続きとかも期待大。待ってます。