TETORA

深沢美潮のSF短編集。3つの話が収められてます。『バンド・クエスト』とか読んでないから、この人のファンタジー以外の作品を読むのは初めての気がする。いや、富士見ミステリーで1冊出してたっけか? なんにせよ、珍しい事には変わりない。
1つ目は『TETORA』。近未来のネットゲーを題材とした作品です。これはあんまり好きになれなかった。読み終わった時「あれ? これで終わり?」と思ってしまったラストが、自分には合わなかったっぽい。
2つ目は『わたしとロボットとの関係』。人工知能を持ったロボットを、女子高生が一週間面倒見る話。結構面白かった。ちょっと予想外な終わり方が気に入り。しかしこんなロボットが部屋にいたら、普通にブチ切れそうだ。
3つ目は『ファントムファーザー』。随分と思いテーマを題材とした作品。この本の中じゃ、これが一番面白かったかなぁ。ラストの三上の台詞が気に入りました。どうやら自分は、終わり方に納得がいくとそれだけで好印象を持ってしまうようです。
しかし深沢美潮 + 山本ケイジという組み合わせに、凄い違和感を感じてしまった。別に話と絵の雰囲気が合っていないと言うわけではないんだけど...。深沢美潮と言うと、どうしてもフォーチュンとかデュアンのイメージが強すぎる。これらのシリーズとこの作品じゃイラストの雰囲気がかなり違うから、戸惑ってしまったのかも知れません。このイラストレーターは結構気に入ってるんですけどね...。