音程は哀しく、射程は遠く

久しぶりな気がする、フルメタの新刊。中身は、ミスリルのメンバーに焦点を絞った短編集です。どの収録作をとっても面白く、非常に満足できた一冊でした。やっぱりフルメタは面白い。一番面白かったのはブルーザーの話。割とベタな展開ですが、こういう話は大好き。表題作も面白かったのですが、自分は整備士の熱い話に惹かれました。レミング少尉も良いなー。
温泉の話は...なんつーか、やりすぎ? 例の描写シーンは、他と微妙に文体が違っているような気がするのですが、気のせいでしょうか。自分は、作者の地がモロに出たんだろうなぁと納得しました。また、このシーンの挿絵だけ、他の挿絵と比べて力入っているように思えるのは自分だけ? と言うか、他の挿絵が普段と違う感じと言った方が適切かもしれません。なんでほとんどの絵で、ベタ塗り使ってないんだろ。ちょっと不思議です。しかしテッサ好きな自分としては、温泉の話よりもアルバイトしてる話とかの方が読んでみたかったかも。まぁこれはこれで楽しかったです。SEEDも弾けるし。
他にもASの操縦機構の設定に感心したり、書き下ろしの短編にニヤリとしたりと、どこをとっても楽しませてもらいました。次巻にも期待する方向で。