デュラララ!!

今月の電撃新刊。成田良悟の新作から。
場所は東京・池袋。多種多様な人間が集まるこの街には、ヤバイ奴等も大集合。キレたチンピラはもちろん、一介の高校生から、情報屋、闇医者、果ては首なしライダーまで勢揃い。東京の高校に進学した竜ヶ峰帝人は、そんな街に若干の期待と大きな不安を抱きつつ上京してきた。古い友人の案内で池袋を歩く帝人はその時、音もなく走る黒バイクとすれ違った...。
なんか上手く要約ができん。なんとなくでも伝われば良いんだけど。1冊にしては結構な数の登場人物が出てきて、それぞれに視点が当たってストーリーを展開し、最終的に一つにまとめる。『バッカーノ!』の『Drug & The Dominos』編のような感じでしょうか。テンポ良くポンポン進むあたり、持ち味全開と言った印象を受けました。イカれた人間の見本市みたいな登場人物たちは、しかしとても魅力的。どいつもこいつも歪んでて、色々捻じ曲がっているのかも知れなけど、それでもこれは間違いなく恋の話でした。ただ舞台がなじみある街のせいか、デュラハンの存在が、微妙に浮いているような印象を受けたことも確かですが。いや、どちらかと言うと、自分の中のデュラハン像とかけ離れてるのが原因なのかな? こんな人間臭いデュラハン見たことねー。まぁでも面白かったです。『バウワウ!』よりはこっちの方がずっと好き。
しかしラストに仕組まれたトリックには、完璧に騙された。まさかこうも簡単に騙されるとは...。予想を完全に裏切られたのは悔しいけれども、面白い。これだと来月の『ヴぁんぷ!』も期待できそうです。
電撃作家は仲が良い。ちょっと前のサイト晒し合戦の時から囁かれていたこの事実、この本の中にもしっかりと現れているのには笑った。ホントに仲良いですね。ところで、これを読んでTomakを連想したのは自分だけではないはずだ。生首〜。