エンダーのゲーム

友人から借りたSFシリーズ第3弾。ヒューゴー賞ネビュラ賞を同時受賞した作品です。いやー長かった。
過去に2度、異星人バガーの侵略を受けた地球。過去の侵略は、有能な艦隊指揮官がいたため何とか回避できたものの、いつ3度目の侵略が分からず、また、そのような指揮官は現在存在しない。そのため、優秀な指揮官を育てるためのスクールが作られ、そこに子供達を集めて訓練を行っていた。ある日主人公エンダーは、このスクールに入学し、様々な訓練をこなしていくのだが...。
こんな話。分厚い上に中身も詰まってるとあって、読むのに随分と時間がかかってしまいましたが、かなり面白かったです。翻訳は割と直訳気味だったのですが、そんな事を気にする間もない程に引き込まれてしまいました。
虐められっ子の少年がバトルスクールに入学して成長していく様を書いたもので、内容的には、エンダーの成長に終始するような感じになっています。エンダーはその才能ゆえに、周囲から成長する事を半ば強制されながら様々なことを学び、指揮官となっていくのですが...この過程がとにかく読み応えがあります。
最初はその幼さのため、周りからは馬鹿にされて相手にされないのですが、スクールで行われる模擬戦を通して己の有用性を示し、生き残っていく。知恵を絞って不利な状況を打破していく姿は、「次はどうするんだろう」と考えながら読ませてくれて、非常に面白かったです。まぁでも、エンダーは救われてねーなーと思ってしまった事も確かです。才能のせいで、周囲に翻弄され続けた辺りとかが特に。この終わり方で幸せだったんだろうか。
ところで、これって続編があるんですか? 一体どう続けたんだろう...。