ハーモナイザー・エリオン

エリオンの最終巻。先日友人から借りることができたんで、ようやく読了。
前巻で奪われてしまった大水晶を、他の宮廷魔術師と共に取り返しにいく話。面白かったです。これまで「守銭奴=悪」とされがちだった設定を完璧に覆して、その守銭奴を主人公に据えた話なのですが、とにかくエリオンが格好良いんですよ。格好良いと言っても、何かしらの凄い力を持っていて大活躍するから格好良いと言う訳ではなく(一応魔法使いだけど)、ひたすらに己が信じた道を語る姿が格好良いんです。
前巻や前々巻あたりの方が格好良い台詞は多かったような気がしますが、かと言ってこの巻が引けを取っているかというと、全然そんな事も無い。エリオン以外にも終盤のパドラック老なんかはすげー良かったし、すっぱりとしたラストも素晴らしい。シリーズとしてみてもかなりの良作。これまで借りて済ませてたけど、今度全部揃えよう。
次回作も書き始められている様子。出たら問答無用で確保の方向で。楽しみに待ってます。