Dクラッカーズ 7-1 王国 -the limited world- あざの耕平 / 富士見ミステリー文庫

ようやく既刊の再読が完了したんで、新刊に着手。最終巻の上巻です。どんな話になるのかなと、かなり期待して読んだのですが...やばいよコレ。全部読み直してから着手してホントに良かった。凄い。今年読んだ中、いやこれまで読んだライトノベルの中でもトップクラスの出来栄えですよ。
仲間がみんな、景や氷太の事を忘れてしまう中、ただ一人全てを覚えている千絵。周りの仲間とはすれ違いながらも、それでも必死で全員が幸せになれるような未来を目指して奮闘する千絵。そしてその努力が実り、反撃へと転じる。
正直なところ、途中何度、思わず泣きそうになった事か。梓や水原の、思い出せないことに対するもどかしさやと、千絵の、周りが思い出してくれないことに対するもどかしさ。そしてすれ違っていた想いが再び一つになった時の、喜びと怒りの混ざった感情。どれも本当によく伝わってきました。
ここまで心揺さぶられたのは、本当に久しぶり。来月の下巻を心から楽しみに待ちます。