ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー 2

ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー、通称『WWWM』と呼ばれる競技で戦う主人公とヒロインのお話の2冊目。今回はWWWMのプロデビュー戦を目の前に控えた主人公たちの前に、主人公が暮らしていた地下貧民街から詐欺師で仲間の1人の少女・ティアがやってくる展開。皿次を巡って、ティアとヒロイン・陽月がぶつかって...と言う感じに話が進みます。

1巻でパートナーとしてお互いを認め、距離が良い感じに縮まった主人公とヒロイン。しかし新キャラ・ティアの登場で、その仲が良い感じにかき回された所が良かったです。互いに素直じゃないと言うか、相手の気持ちを読む事が苦手な主人公とヒロインなので、別にいがみあっている訳ではないのに、どこかすれ違い気味。ただでさえそんな状況なのに、ティアが主人公にベッタリで、修羅場の予感が。でも、基本的にヒロインも主人公も根が良い子なので、ティアの事も戸惑いつつ受け入れていきます。主人公はともかく、陽月...何と言う心の広さ。
話としては、新キャラの登場とプロデビュー戦の話が徐々にリンクしていく展開。バトル要素も当然あるのですが、1巻で感じた熱さが微妙に薄れていて残念でした。勿論簡単に決着が着くような事はなく、二転三転する展開だったのですが、最終的に主人公サイドが勝つ事を疑う要素がなかったので、ヒヤヒヤしなかったなぁ。バトル自体よりもそこに至るまでの過程に重きが置かれていたようなので当然と言えば当然なのかも知れませんが...。と言うか、陽月が一気に強くなっていて、こんなハペースで成長して先はどうするんだろう? と余計な心配をしてしまったり。どうすんだろ。

こんな感じの1冊でした。一応一件落着、と言った雰囲気で終わりつつ、気になる伏線も残しつつのラスト。どうなる事やら。