ロウきゅーぶ! 10

シリーズ10冊目。短編集です。夏休みを舞台にした話が6つ収録。
短編集と言う事で予想はしていましたが、バスケの話は皆無。各キャラクタにスポットが当たったり、昴が天然ジゴロっぷりを発揮したりと色々な話があったのですが...何よりも蒼山サグの発想の自由さに戦慄。この人、本当に本物なんだなぁ...と感動すら覚えるシチュエーションの数々でした。まさかこの時代に変態仮面が降臨するとは...。他にも、遊園地の話には思いっきり笑ってしまった。
しかし、ちょっぴり良い話もちゃんと収録されているあたりが憎いです。夏休み最終日、真帆が溜め込んだ宿題を前に四苦八苦する話なんですが、紗季とのコンビはやっぱり良いですね。憎まれ口を叩き合ってもこの2人は心からの親友で、お互いにお互いを尊敬しあっている。そんな様子が垣間見える所が素晴らしかったです。
この作品、カラーページ1枚目、作品タイトルのある所にごく短い文章が毎回書かれています。今回は紗季の心境だと思うんですが、普通に考えれば昴の事を書いていると思うんですが、最後まで読んでから再び最初のページを読んでみると、真帆の事でもあるんじゃないか? なんて思ったりしました。
次は長編だそうです。今度はバスケしてくれるかな。楽しみ。