イスカリオテ 7

シリーズ最終巻。
傑作。この一言に尽きます。全てに決着をつけていく展開と、辿り着いた結末。読み終わると同時に色んな思いが浮かんできて、上手く言葉がまとまりません。

この最終巻、読んでいてイザヤの辛そうな顔が頭に浮かびませんでした。最終決戦だけに状況は厳しく、楽をしたシーンなんてどこにも無いのに、脳裏に浮かんだイザヤの顔には辛さは無く、寧ろ笑っているかのような表情しか出てこない。これはイザヤ以外のキャラも同様でした。成すべき事を成す、そう決めたキャラ達に悲壮感は無く。幾万幾億の施行の果てに奇蹟を模倣するのでは無く、ただ一つの未来を掴むために奇蹟を起こす。そこに泣き顔なんて似合わない。

そしてイザヤとノウェム。イザヤをノウェムが支え、ノウェムはイザヤの影響で成長して。ここまで辿り着いたのはこの2人があってこそ。2人とも、1巻の頃からは想像も出来ない程に変わりました。よくここまで...。この最終巻、表紙イラストが全てを物語っていると思います。ノウェムとイザヤの幸せそうな笑顔が本当に素敵。お幸せに!!

全7巻、これにて完結。本当に良いシリーズを読みました。ありがとうございました。