神明解ろーどぐらす 5

下校に人生を賭ける主人公と、彼と共に下校するヒロイン3人(4人?)の話、これにて完結。大変面白かったです。
しかしネタバレ無しで感想を書けそうに無いので、以下、全力でネタバレします。未読の方は注意。


3巻までの恋愛を絡めた下校の話から、4巻で待っていたまさかの猟奇的な展開。見た目は好青年だけど、中身は人を殺す事でしか性的興奮を得られない狂った犯人が十勝たちの学校へと転校してきて、その魔の手が千歳に、そしてまりもに迫る。一体どうなる事かと思いましたが...その心配は杞憂でした。十勝、良くやった!! と喝采。例え周囲からどんな目で見られようと、ヒロインたちを守るためには二股宣言もためらわない男気が最高。
ヒロイン達の為に我が身を省みず、何とか生き残る術を模索し、いざとなれば身体を張って立ちはだかる姿は、もう格好良いの一言です。下校が好きなだけで、別に特別な力とかを持っている訳でも無いのに、こう言う時に踏ん張れるって凄い。これは惚れるわー。殺人犯の変態っぷりがとんでも無いレベルなので、十勝とのギャップがまた一層、格好良さを光らせていたと思います。
しかし主人公を巡る恋愛に、さきっぽまで参戦してきたのにはビックリ。これまでそんな伏線は全くなかったのに...。しかし、今回の一件で、これだけ格好良い所を見せつけられたら、惹かれるのも無理はない。

最初に読み始めた頃は、下校に情熱を燃やす主人公ってどーよ...なんて思っていましたが、こんなに良い話に成長して嬉しい限り。ラストは留萌の話にもちゃんと決着を付けて、見事な大団円でした。読み終わって表紙を見て、4人いるヒロインの姿にほんわか。良いシリーズだったなぁ。