レディ・ガンナー外伝

久しぶりの『レディ・ガンナー』新刊は短編集。雑誌掲載分 + 書き下ろしです。
異種人類たちの話がメインで、キャサリンの出番は無し。本編で出てくるサブキャラ達にスポットが当たった内容でしたが、とても面白かったです。

最初は、ダムーを慕っている鰐のミュリエルに蛇のヘンリーが求婚する話。本編では爬虫類が大嫌いなダムーに避けられているミュリエル。ちょっと不憫な立ち位置のキャラだったのですが...この話は良かった。ヘンリーのどこまでも一途な気持ちと、ダムーの事を思いつつも、ヘンリーに心揺れるミュリエル。恋愛してるなぁと言う甘酸っぱさが良かったです。この先どうなるか分からないけど、幸せになると良いな。

続いてはドーザの話。山を挟んで隣接する獅子の村。その片方で人が殺され、その犯人としてもう一方の村の少年・シルヴァと、彼と仲良くしていたドーザに疑いがかかると言う展開。これも良かった。異種人類達って人間とは違い、自分らの生き方に正直で、とても気高い存在だと思います。誇りを重んじた生き方って大好き。この事件を通して培われたドーザとシルヴァの友情は本当に素敵だと思います。

次は水牛のモームと細工師の人間・セヴランの話。かなりページをかけた内容だったのですが、今回の話の中ではこれが一番好きです。おおらかだけど力強いモームとセヴランの交流から築きあげられた絆に感服しました。特にモーム。例え恩人だとは言えども、ここまで出来るだろうか...と自問自答してみたけど、かなり厳しい。でもそれを平然とやってのけるのが凄い。ホント格好良かったです。

そして最後はダムー達4人が出会った時の話。昔から変わらないなぁ、この4人。徐々に出会っていって4人組になったのかと思っていたのですが、一気に4人が顔を合わせたのか...。運命だなー。仲間になるべくしてなったとしか言い様が無い。

こんな感じの1冊でした。本編の続きはいつ出るんだろう...。ノンビリ待ちますか。