ふぁみぷれっくす ぼりゅーむ2

不動産屋のミス? で、引っ越した先には既に3人の姉妹が住んでいて、彼女たちと同居する事になった主人公のお話の2冊目。今回は主人公がクラスメイトの女の子・帆南から告白される展開。
とても面白かったです。主人公はなし崩しで他人である高林三姉妹と同居している訳ですが、互いに既に他人と呼ぶには近過ぎる存在。高い家事スキルのお陰で父親的な立場に収まりつつも、次女からはベタ惚れされている状況でクラスメイトから告白される展開に、主人公がどんな選択をするのか? と、ラブコメ展開をワクワクしながら読みたい所なのですが...それに待ったをかけるのは三姉妹との生活が未来の日記として勝手に書かれている謎のSNS。この存在がある事で、単純にラブコメとしては読めない所が非常に面白いです。三姉妹の存在が一体何なのか。この部分が常に疑問として頭に残ります。ラブコメに不可解なSNSの設定、そこにちょっと加わる家族モノとしての側面。これらの要素が上手く混ざり合って進む展開が素晴らしいと思います。
そして帆南。このキャラの登場で、一気に面白くなりました。次女の澄実と主人公を巡って張り合うのですが、サバサバした性格なので、張り合うと言っても正々堂々。澄実の事を嫌う事無く、友達付き合いをしながら競いあう姿がとても好印象。2人してとても積極的なので、主人公の理性がいつまで持つのか見ものですね。また、SNSに関する部分も、帆南の登場で謎が深まったし。一体どうなっているんだろう。
こんな感じで、恋も謎も楽しかった1冊でした。ラストが波乱を呼びそうな引きで終わっているので、次の巻が非常に楽しみ。