ゴールデンタイム 1

竹宮ゆゆこの新シリーズ。
超美人でお嬢様のオーラをまとう香子は、幼馴染の柳澤光央に子供の頃からベタ惚れ。その過激なまでの愛情に嫌気がさし、内部進学を蹴ってわざわざ違う大学を選んだ光央を追いかけて、香子も同じ大学へ。主人公は入学式初日に柳澤と出会った男子で、大学生活を送りながら香子や柳澤と付き合っていく展開。

とても面白かったです。ままならない恋愛模様が最高でした。そしてヒロインの香子さんがすっごく良かった!!
彼女の柳澤への愛情は最早行き過ぎなぐらいで、「自分が好きなんだから向こうも自分を好きに違いない」と思い込んでいる。しかし柳澤としては、これまで誰かを好きになる度に邪魔をする香子には嫌気が。読者として傍から読んでいても、香子の柳澤への愛情はドン引きするレベルだし、柳澤が距離を取るのも当然。
このままならただの痛い人なんですが、でも香子自身、自分がやり過ぎな事に気付いていない訳じゃないから面白い。分かっているけど自分の気持ちを止められなくて、一人相撲。さらに、大学生としてあまりにも美人かつゴージャスな装いで周りからも浮いて、1人寂しそうにしている所とか、非常に切ない気分にさせてくれました。大学に入って最初の友人である柳澤と、香子。2人の気持ちをそれぞれ知って、間に挟まれる主人公ですが、香子を気にするのも分かります。こんなの見たら放っておけないよ...。

特に良かったのは終盤。ネタバレになるから書けないけど、香子が激しく落ち込んでからの展開が最高でした。これは次の巻からの展開が楽しみ過ぎる。一体どんな恋愛模様を見せてくれるんだろう。主人公と香子は勿論、柳澤もまだまだ話に絡みそうだし...超期待。