空色パンデミック 2 - まあいいか。

突如として中二病っぽい妄想に取り付かれ、その妄想が周囲にも感染し、ともすれば現実を塗り替えてしまう空想病を患っているヒロインと、彼女の空想に巻き込まれた主人公のお話の2冊目。
衝撃的な結末だった1巻。その内容を上手く引き継ぎ、この2巻でも驚かせてもらいました。今回も読んでいて空想病にシッカリ感染。いつのまにか物語に惹きこまれていた模様。主人公がヒロインへ抱く気持ちも空想病の産物なのでは? と悩んだり、新キャラの同級生･心音の導きで、世界改変の真実を探る形で話が進むのですが、物凄く面白かったです。
特に良かったのが終盤の展開ヒロインのために必死に戦う主人公と立ちふさがる敵の戦い。例え空想病による産物だとしても、そこに込められた想いは紛れも無く真実でしょう。本当に熱くて素晴らしかったです。また、青井くんとの話も良かったです。彼（と言うか彼女?）の気持ちを考えると、とても切ない気分にさせてくれます。凄く良い子なのに、今のままじゃ不憫だ...。
そしてラスト。真実が明かされ、「やっぱりそうなのか」と一安心した所で襲ってくる更なる真実。2段構えの構成に、完全に騙されました。この展開は予想外でした。こうやって驚かせてくれる事は、とても嬉しいですね。
まだ続くみたいですが、この先どうなるのか非常に楽しみです。何がホントで何が空想なのか全く分からないけれど、あまり気にせずそのまま読んで、騙されるのが一番楽しいんじゃないかと思ったり。次の巻でも騙されたい。