スノウピー 1

第1回ネクスファンタジア大賞天銀賞受賞作。
ふとしたタイミングで繋がってしまった異世界に紛れ込んだ高校生の主人公は、そこで出会った少女・スノウピーを、とある事情から自宅に連れ帰る事に。人間に対して興味を抱くスノウピーと主人公の交流がメインで話が進みます。

感情をあまり表に出さず淡々とした雰囲気のあるヒロイン・スノウピーと、どこかずれていて鈍感な主人公の異文化コミュニケーション的なお話。周囲の環境に違和感を感じていた主人公がスノウピーとの交流を通して、その理由に気付く展開はそれなりに綺麗でした。けど、どうにも地味で、全体的には可も無く不可も無くと言った感じ。ラスト、「これシリーズものだよね?」と不安にさせられつつ、最後の最後でひっくり返される展開もシックリ来なかったしなぁ。
個人的にはサブヒロインであるクラスメイトの可香谷さんがお気に入り。主人公に積極的にアタックを繰り返すツンデレキャラ。その言動が凄く可愛い。主人公が鈍感過ぎて、その気持ちを完全にスルーされているのが哀しいけど、そのすれ違いっぷりが切なくて良かったです。いつか報われる日はくるんだろうか...。