ヴァンパイアノイズム

『ぷりるん。』と同じ学校、同じ時代の物語。『ぷりるん。』が面白かったのでこちらも買ってみました。とあるきっかけで、「吸血鬼になりたい」と願うクラスメイトの少女と知り合った主人公が、彼女の手伝いをする...と言うお話。

何とも言えない作品でした。序盤から中盤は、どうして吸血鬼? と言う疑問もありつつ、徐々に彼女に惹かれていく主人公とか、そんな主人公の幼馴染の女の子との微妙な距離感が良い感じ。また、一体どこに話の落とし所を持ってくるのか全然分からなくて、ドキドキしながら読んでいました。

しかし最後の1章が自分には難解。「死」に対する恐怖と如何に向き合うか? と言う話だと思うのですが、あんまり自信がありません。けど、その恐怖に押しつぶされそうになる主人公には少し共感出来ます。あれ怖いよね。ヒロインと2人、その恐怖に、支え合うかのように向き合う展開は、ある意味前向きなのかなぁ。誰もが何かしらの答えを見つけなければならない問題だし、その答えは多分人それぞれ。だとすれば、この結末も何となく理解出来る気がしますが...。多分、読んだ人がどう感じるかが重要なんだと思います。この作品に限った話じゃないけれど。