断章のグリム 11

芽がぁっ...!!! と各地で悲鳴が上がった「いばら姫」編の下巻。
上巻以上に描写が容赦無くて、壮絶に気色悪いです。元々気持ちの悪い描写だらけのシリーズですが、これは過去最高レベル。芽も針も肉も水槽も見たくない。見たくない。
冒頭から「マジで...」と呆けるしか無い現実を突きつけられてテンションがガクッと下がり、頼みの綱の雪乃さんも負傷。直接的な戦闘力が失われると、怖さが一段と増しますね...。どうにもならない度合いが増すと言うか、悪夢の前に力を持たない人間は無力だと思い知らされます。そりゃあこんな状況に当事者として放り込まれたら、狂うしかないよなぁ。

ラストではあのキャラとあのキャラの扱いに、ちょっとホッとしました。しかし、読み終わった直後はこのシリーズらしからぬ優しさだ! なんて思ったのですが、よくよく考えれば、これはこれで酷い話な気もします。他の作品なら十分悲劇だと思うのだけれど、このシリーズだと救いに見えるのはどう言う事だろう...。