オルキヌス 2 稲朽深弦の調停生活

第1回GA文庫大賞・前期奨励賞受賞作の2冊目。オルカと呼ばれる様々な幻獣達の住まう島・オルキヌスを舞台に、オルカ同士の揉め事を解決する調停員である主人公が、あれこれと頑張るお話の新刊です。

1巻の頃から好きな作品だったので、2巻発売は嬉しい限り。今回の主役はマンドレイク。派閥争いに巻き込まれ、どちらの勢力に着くかでストレスが...と言う展開。シリアスなシーンにコメディが混ざるのは好きではないのですが、この作品は上手い具合に混ざっていて好きです。真面目なシーンの決着に、コメディを持ってくる事も多々あるのに、作品全体の雰囲気がそうさせているのか、不思議と気になりません。この島ならこのぐらいの緩さが丁度良いなぁと思ってしまう自分がいます。
また、ちょっと癖のあるオルカ達と主人公の、軽快なテンポで進む台詞の掛け合いがとても面白いです。本当にサクサク進むし、会話自体も楽しいし、読んでいて最後まで飽きません。腕が飛んだ時は本気で噴いたよ...。

と言う訳で、2巻も楽しめて満足な1冊でした。この調子で続いて欲しい所。