ウィザーズ・ブレイン 7<下>

前巻がとんでもなく気になる所で終わっていたので、非常に楽しみだった下巻。

情報制御理論とI-ブレインが誕生し、アリスは衛星へ。これで少しは落ち着くのかと思いきや、ウィッテンの思いから始まった些細なすれ違いから始まり、気が付けばそれが大きな流れに。これは辛い...。ウィッテンの気持ちは痛いぐらい分かるし、その行動が間違いだったとは思わないけど...本当に些細な事が少しずつ大きくなって、気が付けば取り返しのつかない事態に。もう言葉も無いような悲劇です。
けど、もう起こってしまった事は覆らない。悲劇は悲劇だけど、それに飲み込まれる事無く、次の一手を素早く打った真昼は流石ですね。世界中が真昼の手の上で踊っているかのような印象さえ受けますが...これが明るい未来に繋がってくれれば良いのだけど。

しかし、大まかな謎は大体明らかになりましたが、肝心の部分の謎は未だ残り、さらに新しい謎も残して終了。最後、一体真昼が何を悩んでいるのかが非常に気になります...。だって、あの真昼だよ? あの目的のためなら、大抵の事はやると思うのに。それに踏み切れない何かがあると思うと、怖い。続きはどうなる事やら...。