聖剣の刀鍛冶 5

シリーズ5冊目。幾つかの短編が入った1冊。短編とは言え、内容的にはガッツリと本編の続き。前巻までの怒濤な展開が一段落して、次の戦いまでの小休止を書いたものです。
各短編、最後の1文に力を入れたのか、ラスト1行の破壊力が凄い。熱かったり格好良かったり...とどれも素晴らしかったです。中でも1番凄かったのはルークの話。周りの女性陣から、ひたすらにセシリーの事をどう思っているのかを問いつめられ、思わず本音を漏らした所が良かった。ある意味修羅場でしたが、逃げられないルークがちょっと哀れ。上手く乗せられたなー。
しかし、この短編のラスト1行は本当に凄かったです。読んだ瞬間に一瞬息が詰まって、その後爆笑。うわぁ...と言う感じ? やっぱりルークはツンデレだなーと改めて実感した次第。面白かった。

また、前巻で名前だけ出ていた、「聖剣の鞘」の詳細も判明。セシリーの背負っているものの重さに驚きつつも、しかし、折れずに立ち向かっていく姿しか想像できないのが何とも逞しい。周りの大人たちの不安や思惑などはね飛ばし、ルークと共に、ただ前へ。この2人の信頼関係は最高です。

こんな感じの1冊でした。話が佳境に入り、ますます面白くなってきた気がします。アニメ化も決まったことだし、今後にも期待。