神曲奏界ポリフォニカ リライアンス・ブラック

『ポリ黒』の新刊。とある神曲楽士の死亡事件を巡り、マティアの親友・シェリカに殺人の容疑がかかるお話です。
犯人が分かっている状態で、どんなトリックを使って自分の犯罪を隠しているのかを探し当てるのが『ポリ黒』の基本構成。今回もその例から逸れていないので、シェリカが犯人じゃ無い事はすぐに分かります。しかしそれでも、マティアやマナガの捜査に対する姿勢にはビクビクしました。絶対シェリカじゃ無いと信じていても、それでも手を抜かない。警官としての心の持ちようは、これまでの巻でも十分見せつけられてきたけど、今回でまた一層思い知らされた感じです。
事件のトリックの方は複数の思惑が重なって、単純だったはずのものが複雑に。今までとは少し違った構成になっていたのが良い感じです。ただ、マティアの秘密についてはお預け状態。結局何者なんでしょうね...。この辺の話がもう少し進むかなぁと思っていたのですが、今回は進捗無しでした。残念。
と言う訳で、いつも通り楽しめた1冊でした。しかし、もう8冊目ですか。長く続いてるよなぁ。