ミステリクロノ 3

ミステリクロノ』新刊。時間を操る道具・クロノグラフを回収していくお話の3冊目。
今回の道具は、身につけると年齢がどんどん退行していくモノで、冒頭からいきなりのクライマックス状態。叙述トリックめいた文章で、最初から最後まで、読み手が謎を追う形になっているのが良い感じでした。
しかし、今回は主人公が酷い。前巻であれこれと悩む事になった主人公が、ヒロインから距離を取ろうとした結果が今回の事件の発端。嫌われたくない一心で、好かれようと努力するヒロインが健気で健気で。読んでいて可哀想な位。こんな良い子ほっといて何やってんだ、とツッコミを入れずにはいられませんでした。距離を取るにしても、もう少しやり方あったんじゃないかなぁ。ま、終わり方が良かったのでいいけど。p.271のイラストに凄く救われた気分。
これで主人公とヒロインのわだかまりにも一件落着で、残りのクロノグラフ4つ。後は何が出てくるんだろ。