DOORS

神坂一が『ザ・スニーカー』で連載している作品。
沢山の異世界が混ざったあげく、家がドアだらけになり妹がリスに。そんな女子高生が、歪んだ世界を元に戻すため、幾つもの世界を直して回るお話です。
増えたドアの先はどこか異常な異世界に通じていて、そこで鍵となる人物をレンチで3回殴ると、その世界は元通り。自分の世界も少しだけ直る...と言う設定。連作短編の形で、案内役の青年と共に色んな世界を飛び回ります。
あとがきで「わけのわからん話」と書かれてますが、まさにその通り。このカオスっぷりは凄い。神坂一の本は久しぶりに読みましたが、予想以上に面白かったです。
なんつーか...世界の歪み方が、想像の斜め上に突き抜ける感じ。主人公達のいる世界だけじゃなく、修繕のために訪れる先の世界も含めて凄い。よくもまーこうも下らない世界を思いつけるもんだなぁと。素晴らしい。
特に、触手の話と妹の話で大爆笑。何だ妹文明って。触手のイラストが1枚も無かったのは、絵師の良心でしょうか...。個人的にはちょっと見たかったけど。
と言う訳で、かなり満足な1冊でした。この先、どんなおかしな世界が出てくるのか、かなり楽しみです。