堕天使の旋律は飽くなき

シリーズ2冊目。
冥府から罪人を裁くために人世界へやってくる教誨師。その教誨師の姫であるアコニットと、彼女と過去の事件で知り合った主人公が、再び事件に当たる...と言うお話。
今回は主人公の友人である女の子・美赤が親友の殺害容疑をかけられて、教誨師に追われる展開。身に覚えが無く、逆に誰が親友を殺したのか、その真実が知りたい美赤は、主人公達と共に真相の究明に奔走する形で話が進みます。
ミステリ仕立てになっているものの、メインは主人公とアコニットの話。2人の信頼関係がとても良い感じで面白かったです。
どこまでも誇り高いアコニットが格好良い。必要とあればその身分を利用する事も躊躇わないけど、決して身分に振り回される事無く、己の誇りと意思で行動し続ける展開がとても素敵です。
主人公とのやりとりも面白いです。相変らずツンツンしているアコニットですが、主人公には大きな信頼を置いていて、ツンな態度の中に信頼が見え隠れするのがグッド。
また、ミステリ部分はそれほど複雑ではないので、頭を悩ませる事無く読めます。もうちょっと凝った作りの方が楽しめるかなぁとも思いますが、この辺は読む人次第でしょうか。
と言う訳で、割と満足な1冊でした。続きも楽しみ。