声で魅せてよベイビー

第8回えんため大賞・佳作受賞作。
腐女子で声優養成の専門学校に通うヒロインと、高校生でハッカーな主人公。全然違う趣味の2人が、ちょっとした事から知り合って付き合う事になって...と言うお話です。
やべぇ、これ面白い。
各所に盛り込まれたネタが個人的に大ヒット。PC系のネタとしては、主人公の返事が「はい」「いいえ」じゃなくて「Y」「N」だったり。UNIX系はそれ程詳しくないんで、少し分からない部分もあったけど、アニメ系のネタは大体OK。
小桜、金朋、久川なんて名前にピクピクと反応。クロちゃんて...分かってるなぁ。さらに、ヒロインが「いい意味で」を連発してたんですが、これは浅野真澄? 『Get along』は自分もハモリてー。さらにヒロイン達にちょっかい出してくるアイドル声優事務所の部分では、某事務所の事が頭に浮かびっぱなしだったし...もう楽しすぎます。
小ネタ以外の部分も、非常に面白かったです。孤高を貫こうとする主人公と、自分の事をわかってくれる人が欲しいヒロイン。正反対な生き方なためか、すれ違いも多いんですが...しかし、最後には分かり合う展開が素晴らしいです。
話が通じると言うのは、言葉が通じるのと同じぐらい嬉しい事で。終盤、ヒロインが内心を吐露している部分は、共感できる事しきり。凄く良く分かるわ。また、ハッカーを名乗るには技術だけじゃダメで、なんつーか...生き様なんだなぁとも思いました。
本編で満足した後、あとがき読んでたら、そこでまたビックリ。「ポアロという二人組ユニットの影響を〜〜」って書いてあったけど...これって、間違いなくあのポアロだよなぁ。一瞬ポカーンとした後、笑いが込み上げてきました。この作者とは、非常に話が合いそうです。次の作品にも超期待。