断章のグリム 3

幸田学人の新刊。神の悪夢が具現化し、<泡禍>として怪現象を引き起こす。その悪夢を、同じく過去に味わった悪夢の力を持って消し去る主人公たちのお話の3冊目です。
今回のモチーフは、グリム童話ではなく、アンデルセンの童話から『人魚姫』。
このシリーズ、主人公達は無力ではなく、襲ってくる悪夢に対して対抗する手段があるのが、『Missing』との大きな違い。読んでいて、迫り来る恐怖にヒヤッとする感じは薄れましたが、その代わり、グロさに磨きがかかったような。
モチーフが『人魚姫』なので、『泡』がキーワードになってくるんですが...場面を想像すると、なかなかに気持ち悪くなる悪夢です。溶けるよー。暫く、泡を見る度に思い出しそう。
まだ上巻なので、完全に話の途中。事件が大きくなった所で次巻へ。下巻ではどんな決着を見せてくれるのか、楽しみです。