煉獄のエスクードARCHIVES

エスクード』新刊。短編集です。
全体的に、暗い雰囲気を漂わせる作品が多かったです。レイニーさんの出番が多かったような。
表題作の『だけど綺麗なものは天国には行けない』と『本日快晴』の2編が、個人的にはお気に入り。前者はカイルロッドの3巻みたいな内容で、読んでいてドンヨリとした気分に。切ない。
んで後者ですが...魔族を倒したものの、その時の怪我で思うように動けないレイニーと、元マフィアの探偵が出会うお話。そして最後に残った使徒が実は...と言うお話。どこまでもハードボイルド。終盤のハリーの決断が...強いね。とても哀しい展開だけど、この終わり方には大満足です。タイトルも秀逸だよなー。雨が降り続けている作品で、このタイトル。なんか感動すら覚えてしまった。
この短編、元々は『探偵真木』用に用意していたそうで。『探偵真木』を書く気があると分かって、嬉しかったり。いつかまた、読める日が来るんでしょうか。このシリーズの続き共々、楽しみです。