私立! 三十三間堂学院 4

佐藤ケイ新刊。共学化したばかりの元女子校に、ただ1人の男として転校してきた主人公が巻き起こす騒動が中心のシリーズ第4巻。
今回のヒロインは「雨女」。特別な行事だけでなく、ただ単に友達と遊びに行くだけでも必ず雨が降ると言うヒロインと、山登りの行事でペアを組む事になった法行。当日は欠席しようとするヒロインを何とか説き伏せて、一緒に山を登ろうとアレコレ努力する形で話が進みます。
本心では寂しいのに、雨女と言う事を引け目に感じ、クラスメイトから距離をとって友達も作らないヒロインが、法行たちの努力で徐々に心を開いていく展開が良い感じに面白かったです。毎回凄い勢いで増える新キャラは、今回はヒロインの1人だけ。入り乱れるキャラ達のラブコメ要素も薄めで、あくまでヒロイン1人に絞った話の進め方が、読みやすくて素晴らしかったです。
ただ、生徒会長が...この会長はどうにも好きになれません。後先の事を考えているようで全然考えてない人間が、どうして慕われた生徒会長なのか理解できず。人の話を聞かないしなー。微妙。
そういえば、そろそろ『天国に涙はいらない』の新刊も出て欲しい所ですが、次はどっちだろう?