インサイド・ワールド

今月デビューの新人さん・その1。第5回電撃hp短編小説賞・大賞受賞作です。
もうすぐ回避不能な隕石が地球に衝突すると言う事実とロケットと宇宙。この3つを軸にして、複数の高校生たちの内面を書いた連作短編集です。
個人的には少々微妙な内容。読み終わった後、作品の印象が全然残りませんでした。静かで地味な内容なので、ある意味当然なのかもしれませんが。
ただ、第1話の、空き地に立った薄汚れたプレハブ小屋の中で、ひたすらロケット作りに打ち込む少女と、そこに訪れた内気な少年の話は結構良かった。ヒロインが気に入ったと言うのもありますが、綺麗にまとまっていたのが良い感じ。流石に大賞受賞作と言うだけのことはありますね。