カオス レギオン 02

今日も今日とてカオスレギオン。今回は長編書下ろし。
ナデッタ。聖法庁の指令を受けてこの街に立ち寄ったジークは、ドラクロワの陰謀によりこの街が滅び、土地が死ぬのを目の当たりにする。すぐさま聖法庁より、援助と死んだ土地の代わりが与えられたが、その土地は余りにも遠く、また道中、盗賊や蛮族に襲われる危険もある。しかし他に行く場所も無い人々は領主の下、その地への行進を始める。護衛は騎士団の生き残りと、ジーク。果たして無事にたどり着けるのか...。
こんな話。新天地へと赴く二万人超の一行と、それをひたすらに守るジーク。それを援護するノヴィア。そして随所にちらつくレオニスとトール。これまで読んだこのシリーズの中では、一番面白かった。
ジークの圧倒的な強さも面白かった一因なのですが、今回はそれ以外の登場人物がとにかく熱かった。領主の息子や、その幼馴染の騎士、そして聖堂の司祭。誰もが生きるために精一杯の努力をして、尚且つ誇りを失う事無く進んでいく姿は素晴らしい。ジークやノヴィアの活躍も目を見張るものがありましたが、それ以上に行進している人々が魅力的に見えました。読んで良かった。
残る既刊は後一冊。この巻で張られた伏線をどんな風に生かしていくのか、気になるところです。