学校を出よう! 4

今月の電撃はこの人から。谷川流の新刊です。
超能力を持つものだけが強制的に通う学び舎、EMP学園。その中でも3番目に設立された第三EMP学園の生徒である、宮野秀策と光明寺茉衣子の凸凹コンビはある日、生徒会から指令を受ける。その内容とは、とある少女を誘拐して来いというものだった。どうやら第一、第二EMP学園もその少女を確保するために動き出しているらしい。対抗心を燃やした宮野はいそいそと、茉衣子は嫌々ながらも行動を開始するのだが...。
こんな話。3巻はちょっと微妙な感じがしたんだけれど、この巻はそんなこともなく。非常に面白く読めました。宮野のもってまわった言い回しは楽しいし、それに振り回される茉衣子も良い。話自体はけっこう予想通りの展開を繰り広げてくれたので、それほど驚くところもなかったんだけれど、随所で繰り広げられる宮野の演説と茉衣子との漫才がそれを十二分に補っている感じ。特に宮野が良かった。立ち居振舞いはイカれているけれど、その端々に垣間見える頭の良さっぷりが無性に格好良く思える。こういうマッドサイエンティスト的なキャラはツボです。
前巻主役だった茉衣子は、今回も割とメイン。いい味出してます。いかに宮野が面白いキャラでも、相方もそれに相応しい人物でないと、その面白さは半減してしまうわけで。その点茉衣子は完璧ですな。本人は認めたくないようだけれど、どっからどう見ても良いコンビだし。
やっぱりハルヒよりこっちのシリーズの方がずっと面白い。続きに期待。