吉永さん家のガーゴイル

面白いと薦められたので読んでみました。第5回えんため大賞で、大賞を受賞した作品です。
商店街の福引で当たった犬の石像、なんとそれはガーゴイル。吉永家に来たその日から、新聞配達も宅配便も追い返すほどの門番っぷり。最初は吉永家を護る事しか考えていなかったガーゴイルだが、しかし兄の和巳と妹の双葉とふれあい、家族同様に扱われていくに従って、段々と街に馴染んでいき...。
こんな感じのほのぼのコメディ。あんまりほのぼのし過ぎているのもメリハリが欠ける感じがするのですが、この作品はそんな事もなく。普通に面白かったです。特におにぎりの話と、少尉の話。この2編は良かったです。少尉の話みたいな展開は大好き。こういうがあると、読んで良かったと思う。
残りの話も序盤はあんまり心豊かではないガーゴイルが、話を追う毎に成長していく過程が良い。キャラはみんな立ってるし、さすがは大賞と言った所ですか。夜倶外法人(よぐそとほうと)なんて、名前だけでやられたって感じだし。そういやラブクラフトの短編集も、借り物なのに途中で止まったまんまだ...。
来月には2巻も出るようだし、楽しみだ。