空ノ鐘の響く惑星で 2

『空ノ鐘』の続編。
国王とその第一王子である皇太子が殺害され、王国内の情勢は後継ぎを巡り乱れ始めていた。皇太子亡き今、最上位の王位継承権を持つ第二王子こそ後継ぎに相応しいとする一派と、皇太子の息子を後継ぎにしようとする一派。しかし第二王子は放蕩者で王の器ではなく、皇太子の息子はまだ2歳である。様々な思惑の中、国王と皇太子の葬儀が行われるのだが...。
こんな感じの話。前巻のラストに起きた事件を受けて、荒れる王宮内の宮廷劇がメイン。そしてラストに待つ怒涛の展開。
前巻でヒロインを張っていたリセリナはこの巻ではあまり出番が無く、代わりに台頭してきたのは主人公フェリオの幼馴染である、司祭ウルク。流石は幼馴染作家との異名をとる渡瀬草一郎。前巻からその異名に恥じない活躍っぷりでしたが、この巻からさらに本領発揮? 良いキャラに仕上がってます。
面白かったです。ウルクの策略? には思わず顔がニヤけたし、終盤の展開には不謹慎ではあるけど、心躍らされました。多分この展開だと、最終的にはフェリオが王位に就きそうな雰囲気なんですが、それが分かったとしても先が気になってしまう。下克上とはちょっと違うけど、それに近い話は自分の好きな展開だし、さらに、そのうちリセリナvsウルクとかもある? いや、いろいろ楽しみです。
この宮廷劇と、その後に待つ内乱を読んでいて、ふと自分が愛して止まない『タクティクスオウガ』を思い出しました。別に話が似ている訳では無いんだけど、雰囲気がなんとなく通じるものがあるような気がします。宮廷劇とか、王位の争いとか、主人公が軍を率いて撤退、再起を計る下りとかね。
この登場人物達の名前使って、もう一回やろうかなー。デニムはフェリオで良いとして、カチュアは...誰だろ?