銀盤カレイドスコープ vol.3 ペア・プログラム:So shy too-too princess 海原零 / 集英社スーパーダッシュ文庫

フィギュアスケートを題材としたライトノベル。前作が相当面白かったので、かなり期待しつつ読了。
主人公タズサは世界選手権銀メダリストのシングルスケーター。ペアスケーターの親友シンディが事故にあってしまい、その怪我が治るまで彼女のパートナーであるオスカーとペアを組む事に。自分の実力に全幅の信頼を置いているタズサは、ペアでも世界選手権で上位入賞を狙おうとするのだが...。
大体のあらすじはこんな感じ。1,2巻の面白さには正直及ばないものの、タズサvsマスコミやらヨーコやらリアやらと、読みどころは一杯。もちろんラストのペアスケートのシーンも。タズサの心境の移り変わりも見所のひとつ。語るとネタバレ必須なんで、内容は書けませんけど。読んで確かめるべし。
スケートのシーンの何が良いって、ただ単に技の名前を書き連ねているのではなく、各プログラムで一つの物語を構築しているのが良い。演技中にかかる曲はただのBGMで、そこに細かなストーリー設定があるとは思っていなかったので、前作読んだときから認識がガラッと変わりました。フィギュアのテレビ解説ってあんまりそういう事言わない気がするんで、この認識が正しいのかどうかは若干不安ですが。今回もスケートのシーンは、滑っている光景ではなくて、そこで表現されている物語をイメージしながら読んでました。
しかしシングルと比べてペアスケートの知識は圧倒的に乏しい自分としては、分からない技とか専門用語が増えたのが難点。どうしてもそこで一旦考えてしまって、せっかくの流れが途切れてしまう感じです。この辺は読み手の知識次第ってところがあるので、一概に良い悪いとは言えませんけど。簡単な用語解説みたいなのがあると良いかもとは思いました。
そうそう、あとがき読んで思いっきり吹き出しました。とある推進委員会って...まいじゃーの中の人がどういう反応を示すのかが楽しみでなりません。
あそこの銀盤感想リンクにはこの日記も入ってたりするんで、ひょっとしたら自分の感想も作者さんに読まれてたりしたんだろーか。目に留まるかもしれないし、これからも買います、読みます、続きも楽しみにしてます、と一応書いておこう。