おおかみこどもの雨と雪

狼男と恋をして、2人の子供も授かったが、父親が亡くなってしまい、女一人で2人の子供を育てていくお話。普通の子供でも大変だろうに、狼男との子供なので、当然半人半狼。人の姿と狼の姿を自由に行き来する子供2人、人目につかせる訳にもいかないので、その苦労は並大抵ではなく、と言う展開。

色々と言いたい事...と言うか、こうモヤモヤするものが残る作品でした。感動的なんだけど、素直に泣けないと言うかなんと言うか。人によっては好きなんだろうけど、自分にはそこまで合わなかったです。それは父親の死だったり、田舎での生活がどう成り立っているのかだったり、雨の変化だったり、終盤の雪の扱いだったり。細かい所を気にしないで素直に楽しむのが良いのかもしれませんが...一度気になり出すとどうにも。
しかし、中盤ぐらいの引っ越してから徐々に里へと溶け込んでいく付近は大好き。雪と雨が徐々に成長していく様も、それまでの苦労を考えると、良かったなぁと言う感情が先に来る。特に雪が素晴らしく可憐で、良い子に育ったなぁと言う感慨にドップリと浸れました。転校生・草平の格好良さも光っていたし。

ラストは、正直理解が追い付いていません。雨と雪、対照的な生き方を選んだ2人のどちらが正解なのかは分からないし。でも花が笑っていたなら、おそらくこれはこれで幸せな終わり方だったのかな、と思う事にします。そんな印象の作品でした。