織田信奈の野望 7

アニメ化が決まった『織田信奈の野望』、シリーズ7冊目。今回は、浅井朝倉戦のクライマックス。長きに渡って繰り広げられた戦いに終止符が打たれます。

武田に上杉の牽制を頼むため、北条と共にいる武田信玄の元へと向かう信奈と相良。相思相愛である事を互いに確かめ合い、でも身分違いの恋で結ばれる事が出来ない2人。でもこの東への旅は2人旅...と言う事で、思いっきりベタベタと。デレきった信奈の可愛さが凄い。ほんっっっっと可愛くてどうしよう。一気に仲が進むのかと思いきや、明智の横やりでド修羅場の三角関係に突入。明智もここまで本気だったのか...。他にも多数の武将が相良の事を認めて、仲が深くなっていくのですが、特に明智の動向だけは気になってしまいます。何がどう本能寺の変に繋がっていくのか分からないからなぁ。

前半はラブコメパートが多めでしたが、後半はいよいよ浅井朝倉との決戦。朝倉の歪んだ愛情に信澄とお市の恋...と、こちらも恋愛を抜きには語れない戦いでしたが、決して甘い展開では無く。浅井久政の覚悟と親心、そしてそれに答えた長政、そして信奈。良い感じに熱い展開で良かったです。信奈は本当につらい道を選びましたね。ただ1人憎まれ役となり、真相は闇へ。ごく一部の側近しか知らない事実を抱えて、真相を隠した事で背負ったものの重さは尋常じゃない。これで泣けたら少しは心休まるんだろうけど、相良との仲は公言する訳にはいかないので、泣ける場所がない。いつか、彼女が思いきり泣ける日が来ると良いなぁ、そう思いました。

こんな感じの1冊でした。朝倉を倒したとはいえ、その脅威は別の形で引き継がれたし、そして宣教師から告げられた西の毛利の状況。厳しい戦いがこれからも続きそうですね。続きが楽しみです。