火の国、風の国物語 13

シリーズ最終巻。国の行く末を決める最後の決戦、遂に決着。
最後まで、本当に面白かったです。アレスとフィリップ、2人が正面から激突し、戦いに決着が。どっちか勝つかなんて最初から分かっていた事なので、決着の行方自体には驚くような部分はありません。でも、それでも尚、読んでいてグイグイと引っ張られるように話にのめり込める所が凄い。王道な展開を力強く貫き通した物語に拍手。これまでの旅で多くの仲間を得て来たアレス。最後の戦いで、多くの指揮官がその力を存分に振るい、相手を圧倒していく展開が素晴らしかったです。これがアレスの築いてきたものなんだなぁ。
そしてクラウディア。出番はそれほど多くは無かったのですが...フィリップが強引に結婚式を挙げようとした時点で思った、「ああ、これはアレスが奪いに来るな」と言う予想の通り、本当に結婚式で奪われていて面白かったです。姫の横には英雄が立つ。ホント、絵になりますね。ようやく結ばれた2人が幸せそうでなにより。アレスが奥手過ぎて、今後の展開にはヤキモキするでしょうけど。
ラストはアレスが新しい目的のために動き出した所で終了。この物語はここで完結ですが、アレスの旅はまだまだ続く様子。あとがきを読む限りでは、別シリーズとして立ち上がる構想もあるとか無いとか...。設定的に、後日談も物凄いアレス無双が見られそうだし、結婚したからと言って終わらない女の戦いの行方も気になるし、是非とも読みたいですね。
まぁ続くかどうかは別としても、完結までの13巻、最初から最後までとても面白かったです。良いものを読みました。大満足!!