烙印の紋章 9

シリーズ9冊目。一度は死んだと思わせていたオルバが皇子として国に復帰した前巻からの続き。西方への侵略を食い止めるため、皇子の影武者としてでは無く、本当に皇子に成り代わろうと動き出します。

面白かったです。覚悟を決めたオルバ、再会したビリーナ、そして西方の将軍たち。これまで、いつの間にかに育っていたオルバとしての人脈と皇子としての人脈、その双方が合わさって進む話が良かったです。西も東も、あちこちでキナ臭い陰謀が渦巻いている様ですが、これをどう切り抜けていくのかが楽しみ。
皇国に反旗を翻す展開なので、国から派遣されてきた部隊との衝突もあり。これまで快勝を続けてきたオルバですが、今回ばかりはそうも行かず。てっきり策が上手くはまって楽々勝つのかと思っていたので、この苦戦は予想外でした。これは辛い展開になるな...と思った所に、ラストの衝撃。シーク...。やたらとフラグを立てまくっていたので、ひょっとしたら...とは思っていましたが、実際に目の当たりにするとどうしたって哀しい。彼は彼自身の道を最後まで貫いての結果だから、決して後悔はしていないだろうけれど。
しかしこれでオルバは決して後に引く事は出来なくなりましたね。ここからどう進むのか、続きがとても楽しみです。