残光の女神と1/2アンデッド

一度は死んだ高校生の主人公が何故か生き返り、ヒロインである死神の少女の仕事を手伝うお話。これにて完結です。

なんとも切ないラストでした。哀しいんだけど理不尽さはなくて、涙しそうになりながら、笑って見送る。辛さと優しさを兼ね備えた、とても良いお話でした。
主人公が死んだ理由、そして生き返った理由。主人公の住む土地に隠された秘密。色々な謎が次々と明らかになる中、主人公の身体に異変が起こる。このあたりから、甘い展開にはなりそうにないな...と言う雰囲気が漂っていました。その向かう先から目を背けたいけれど、背けてはいけない。最後まで見届けないと...と思わせてくれる展開が良かった。
また、ヒロインの心の成長も素晴らしかったです。主人公のためにまさかここまでするとは...と言う驚きがありました。彼女の出生の謎も明らかになり、話が1つに収束していく流れはお見事。
最高だったのはラスト。「いきな」の一言に込められた主人公の想い。そして彼の辿った道と数々の再開。しかし主人公が本当に待っているのはただ1人で。無限にすら思える時間の先に訪れたその瞬間、ああ良かった...と思わずにはいられませんでした。良かった!

最後まで、とても満足なシリーズでした。次回作にも期待。