僕と彼女のゲーム戦争

お嬢様のみが集う女子高が共学化し、その高校へと転入する事になった男子高校生が主人公。大量の女子生徒の中に男子は数人、と言う状況の中、読書が大好きな主人公は放課後に図書館通いを続けていたが、しかしある日、現代遊戯部を名乗るゲームをやる部活に誘われて...と言う感じに話が始まります。
面白かったです。生真面目でちょっと内気気味な主人公が、ゲーム部に誘われてその才能を少しずつ開花させていく展開が良い感じ。メインとなるゲームはFPSっぽく、毎週開かれるゲーム大会で勝ち、目指すは世界大会! と言うのが部活の目標。この巻ではまだ主人公がゲームに触れ始めた最初だけが書かれていて、本格的に部活がスタートするのは次の巻からのようですが、面白くなりそうな雰囲気がヒシヒシとする内容で良かったです。
主人公は元々読書が大好き。その読書に対する没頭具合は相当なもので、読んでいる間は完全に作中の登場人物と一体化して、周囲から声を掛けられたり揺さぶられたりしたぐらいでは戻ってこない。その才能がゲームにも活かされ、プレイ中は操作するキャラに同化するぐらいのめり込みます。そんな主人公に何とかゲームへの関心を持ってもらおうと、部活の先輩であり、生徒会長でもある少女・天道しのぶが取った試行錯誤が面白かったです。ロクにストーリーのないゲームに、自作のストーリーをつけ、あたかも本物かのように語って聞かせる。こうすると主人公は物語に没頭してゲームにのめりこんでいく...と言う展開。なんせ、あのスペランカーにストーリーをつけたのが凄かった。しかもこの生徒会長、根っからのゲーム&アニメ好きなのに、それを微妙に隠そうとしている所が可愛らしい。隠し切れずに普段の会話にネタが綻び出てるのが、何とも言えずに好きです。
ゲーム大会へは団体戦での出場を考えていて、4人チームが基本。まだ部活でゲームをしているのは顧問の先生を含めても3人。後1人は誰がなるんだろう。仮入部している女の子かしら...なんて事を思いつつ、キチンと団体戦に参加し始めたら大変面白くなりそうで今からワクワク。期待しています。