俺ミーツリトルデビル!

ほうかご百物語』の作者の人の新作。幼い頃に絶世の美女を目撃して以来、女性に対する妄想を日々垂れ流してしまうようになった高校生が主人公。高校では生徒会に所属していて、ある日、後輩の女の子・芽亜と共に帰っている途中に何者かに襲われた。その時、芽亜が実は夢魔で、彼女と契約する事になり...と言う感じに話が始まります。
何とも言いがたい1冊でした。普通? ヒロインが夢魔で、契約した主人公の妄想を食べて力を発揮する。ハンターと呼ばれる存在に悪魔達は狙われていて、これまで見つからなかったヒロインも遂にその対象に。主人公の力を借りながら、魔界へと移住するまでの一ヶ月間、逃げ続ける、と言う設定。ラブコメと言う程には恋愛めいた展開は未だ無く、導入的な雰囲気が強かった1冊でした。
主人公がひたすら妄想を垂れ流す変態紳士なのは面白かったです。だけどヒロインは体つきが子供っぽくて惹かれず、妄想対象にならないと言うのが美味しい所。基本的に妄想されるのは女性からしたら面白くない事なんでしょうけど、最初から眼中に入らないのも面白くないらしく、ちょっと背伸びするけど主人公には気付かれずにスルーされて怒るヒロインが可愛かったです。
1冊かけて設定と作品全体のストーリーに対する伏線が引かれたような形で終わっているので、本編は次の巻からでしょうか。どうなる事やら。