変態王子と笑わない猫。 3

Book

シリーズ3冊目。月子姉とのキスシーンを梓に見られた所で終わった前巻。そこからの続きかと思いきや...新キャラ追加。誰かの願い事で主人公がチヤホヤされたり、学校の制服がスク水になったり...とおかしな事ばかり起こるけれど、その違和感に誰も気付かない、と言う感じで話が進みます。

いきなりの新展開具合に、読んでいて戸惑いました。このタイミングで新キャラメインの話になるとは思わなかったです。話もコメディよりもシリアス寄りな展開が多め。どう転ぶのかわからない展開は、これはこれで楽しめましたが、もう少し明るい感じになるかと期待していたので、その部分についてはちょっと残念でした。特に、新キャラ･エミの登場が唐突だったのがどうにもなぁ。過去に主人公と交流があったようですが、その部分が後半にならないと語られないので、序盤は読んでいて「誰これ?」としか思えなかった。
しかしエミの背景が分かると、その切なさが伝わってきて良かったです。これがもっと序盤に分かれば...。騒ぎの元凶はあれど、でも誰が悪い訳でも無い。そんなどうにもならない状況に放り込まれたもどかしさが伝わってくる終盤は良いですね。
月子と梓、それに月子姉。3人のヒロインにエミまで加わり、まだまだ波乱が続きそう。どうなる事やら。