ランジーン×コード tale.3

シリーズ3冊目。
母親がコトモノについて書いた「リンコノート」なるノート。脳内に記憶を封じるコトモノ《録号》の少女・芽衣から、このノートの中身を引き出す依頼を受けた主人公と由沙美。しかし裏では芽衣の命を狙う組織が動いていて...と言う展開。

主人公が自分のコトモノと向き合うには、彼にコトモノ・ダリを与えた実の母親がどうしてもちらつくのですが、今回はそこへ正面から目を向けるための内容に思えました。どこに行ったのか? 何を考えているのか? このあたりが分からない母親の存在がある種のトラウマのようになっている主人公。決して強い人間ではないのに、大事な場面では逃げずに向き合う展開が良かったです。
主人公を支えるように活躍した由沙美やキツねえも良かった。特にキツねぇは...表面上は凄く強がっているけれど、実はそこまで強い娘じゃないよね。主人公の事は嫌いと言い張り、その言葉はおおまか嘘じゃないけれど、でも主人公の事を切り捨てられず、身体を張る。由沙美も子供らしい素直さで主人公の傍に居続ける。主人公1人じゃ自分のコトモノとここまで向き合えなかっただろうなぁと思うと、2人の存在は本当に大きいですね。

ラストには遂にあの人が登場。徐々に話が核心に迫ってきている感じがします。次の巻ではどうなる事やら。